強い風で思い出すこと

 あの日も突風が吹いていました。お見合いの時刻に遅れまいと、足早に歩いておりました。ホテルのラウンジに着いた時には、髪はボサボサ埃も吸い込み、実に残念なありさまでした。化粧室にあわてて駆け込み、身なりを整えたのを覚えています。

 お見合いのお相手もなんとか到着し、今日はよりにもよって荒れ模様のお天気でと無難にお話しをし始めました。とにかくお見合いができただけでも、よしとしなければならないほどでしたから、何を話してもOK、よかったよかったと帰りました。

 何かひどい状況を乗り越えた安心感でお互いほっとしていて、なぜか結びつきを強く感じる時、ありませんか?人は不思議ですね。